不動産売却と税金の全体像|譲渡所得税・住民税・確定申告まで一気に理解する

2026.6.29

【売却編】不動産売却と税金の全体像|譲渡所得税・住民税・確定申告まで一気に理解する

 「家を売ったら、どんな税金がかかるの?」
「売却代金は、そのまま手元に残るの?」

不動産売却を考え始めたとき、多くの方が不安に感じるのが「税金」です。

特に、住み替えや資産整理、相続した実家の売却など、初めて不動産を売る方にとっては、譲渡所得税・住民税・確定申告といった言葉だけでも難しく感じられるかもしれません。

しかし、不動産を売却したからといって、必ず高額な税金がかかるわけではありません。

税金がかかるかどうかは、売却価格そのものではなく、「売却によって利益が出たかどうか」で判断されます。

また、マイホームの売却であれば、一定の条件を満たすことで税負担を大きく軽減できる特例もあります。

この記事では、不動産売却で知っておきたい税金の全体像を、初めての方にも分かりやすく解説します。

「何に、いつ、どれくらい税金がかかるのか」

まずは大きな流れを理解し、不安を安心に変えていきましょう。

 


 

不動産売却で関係する税金は大きく分けて3つ

 

不動産売却に関係する税金は、主に次の3つです。

1つ目は、譲渡所得税です。

これは、不動産を売却して利益が出た場合にかかる所得税です。

ここで大切なのは、税金が「売却価格」そのものにかかるのではなく、「売却によって出た利益」にかかるという点です。

 

2つ目は、住民税です。

不動産売却で譲渡所得が発生した場合、所得税だけでなく住民税も課税されます。

「不動産売却の税金」と聞くと所得税だけをイメージしがちですが、実際には住民税も合わせて考える必要があります。

 

3つ目は、印紙税です。

不動産売買契約書を紙で作成する場合、契約金額に応じた収入印紙を貼付します。

印紙税は、売却益が出たかどうかに関係なく、契約書の作成に伴って発生する税金です。

つまり、不動産売却の税金には、

「利益が出た場合にかかる税金」
「契約手続きで必要になる税金」

の2種類があると考えると整理しやすくなります。

 


 

一番重要なのは「譲渡所得」の考え方

 

不動産売却の税金を理解するうえで、最も重要なのが「譲渡所得」です。

譲渡所得とは、不動産を売却して得た利益のことです。

計算式は、次のようになります。

 

譲渡所得 = 譲渡価額 − 取得費 − 譲渡費用

 

譲渡価額とは、簡単にいえば売却価格のことです。

取得費には、購入時の土地・建物の代金、購入時の仲介手数料、設備費、改良費などが含まれます。

ただし、建物については注意が必要です。

建物は年数の経過によって価値が減少するため、購入価格をそのまま取得費にできるわけではありません。所有期間中の減価償却費相当額を差し引いて計算します。

譲渡費用には、売却時の仲介手数料、測量費、売却のために必要となった解体費などが含まれる場合があります。

 

例えば、次のようなケースで考えてみましょう。

・売却価格:3,500万円
・取得費:3,000万円
・譲渡費用:200万円

この場合、

3,500万円 − 3,000万円 − 200万円 = 300万円

となり、譲渡所得は300万円です。

 

つまり、「3,500万円で売れたから、3,500万円に税金がかかる」というわけではありません。

この仕組みを知るだけでも、不動産売却に対する税金の不安はかなり整理されます。

 


 

税率は「所有期間」によって大きく変わる

 

譲渡所得が発生した場合、次に確認するのが所有期間です。

不動産売却の税率は、所有期間によって大きく異なります。

売却した年の1月1日時点で所有期間が5年を超えている場合は「長期譲渡所得」となります。

一方、売却した年の1月1日時点で所有期間が5年以下の場合は「短期譲渡所得」となります。

ここで注意したいのは、「購入日から売却日までが丸5年を超えているか」だけで判断するわけではないという点です。

税務上は、売却した年の1月1日時点で5年を超えているかどうかで判定されます。

そのため、実際には5年以上所有しているように感じても、税務上は短期譲渡所得になるケースがあります。

短期譲渡所得は、長期譲渡所得よりも税率が高くなります。

そのため、売却時期を少し調整することで、税負担が変わる可能性もあります。

不動産売却では、「いくらで売るか」だけではなく、「いつ売るか」も大切な判断材料になります。

 


 

マイホームには税負担を軽くできる特例がある

 

自宅を売却する場合には、税負担を大きく軽減できる代表的な制度として「3,000万円特別控除」があります。

これは、一定の条件を満たすマイホームを売却した場合、譲渡所得から最高3,000万円まで控除できる制度です。

例えば、譲渡所得が2,000万円だった場合でも、この特例が適用できれば課税対象となる譲渡所得が0円になる可能性があります。

この制度の大きな特徴は、所有期間の長短に関係なく利用できる点です。

つまり、長く住んでいた家だけでなく、一定の要件を満たせば所有期間が短い場合でも対象になる可能性があります。

ただし、どのような売却でも使えるわけではありません。

主な注意点として、

・自分が住んでいたマイホームであること
・売却先が親族など特別な関係者ではないこと
・過去に同じ特例を使っていないか確認が必要なこと
・空き家になってから売却する場合は期限に注意が必要なこと

などがあります。

また、所有期間が10年を超えるマイホームの場合には、一定の条件のもとで軽減税率の特例を利用できる場合もあります。

一方で、投資用不動産や事業用不動産、親族間売買などでは、マイホームの特例が使えないこともあります。

「自宅だから大丈夫」と思い込まず、売却前に確認しておくことが重要です。

 


 

売却後は確定申告までが大切

 

不動産売却は、売買契約や引渡しが終われば完了というわけではありません。

税金の面では、翌年の確定申告までが大切な手続きです。

土地や建物を売却して譲渡所得が発生した場合は、原則として確定申告が必要です。

また、3,000万円特別控除などの特例を利用する場合も、確定申告が必要になります。

「特例を使えば税金がゼロになるから、申告しなくてもよい」というわけではありません。

一般的な流れは次のとおりです。

① 不動産を売却する
② 売却した翌年に確定申告を行う
③ 所得税を納付する
④ 住民税はその後に通知される

確定申告の期間は、通常、売却した翌年の2月16日から3月15日までです。

必要書類としては、売買契約書、購入時の契約書、仲介手数料などの領収書、登記事項証明書、本人確認書類などが求められることがあります。

特に、古い実家を売却する場合は、購入時の契約書や領収書が見つからないこともあります。

取得費が分からない場合、売却価格の5%を概算取得費として計算する方法もありますが、その場合は譲渡所得が大きくなり、税負担が増える可能性があります。

そのため、売却を考え始めた段階で、購入時の資料やリフォーム費用の領収書などを探しておくことが大切です。

 


 

まとめ

 

不動産売却の税金は、難しく感じられますが、基本の考え方はシンプルです。

大切なのは、売却価格そのものではなく、「利益が出たかどうか」を確認することです。

譲渡所得は、

譲渡価額 − 取得費 − 譲渡費用

で計算します。

そのうえで、所有期間によって長期譲渡所得・短期譲渡所得に分かれ、税率が変わります。

また、マイホームを売却する場合には、3,000万円特別控除など、税負担を大きく軽減できる制度があります。

ただし、特例を使うためには条件があり、確定申告も必要です。

不動産売却で後悔しないためには、「いくらで売れるか」だけではなく、「最終的に手元にいくら残るのか」という視点が欠かせません。

税金の全体像を売却前に理解しておくことで、売却時期や資金計画、住み替えの進め方も判断しやすくなります。

センチュリー21ホームサービス伏見桃山店では、不動産の査定だけでなく、売却後の税金や確定申告の流れについても、必要に応じて税理士などの専門家と連携しながらサポートしています。

京都市伏見区でマイホームやご実家の売却をお考えの方は、まずはお気軽にご相談ください。

 

 

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