不動産売却にかかる費用はいくら?税金以外の出費まとめ|手取り額を左右する見落としポイント

2026.6.5

【売却編】不動産売却にかかる費用はいくら?税金以外の出費まとめ|手取り額を左右する見落としポイント

「自宅が3,000万円で売れたら、3,000万円が手元に残る」と考えていませんか。

不動産売却では、売却価格から住宅ローンの残債を差し引くだけでなく、仲介手数料、登記費用、印紙税、測量費、解体費、残置物処分費、引越し費用など、さまざまな出費が発生します。

特に、住み替えや相続をきっかけに初めて自宅を売却する方は、「思っていたより手元に残らなかった」と感じることも少なくありません。

大切なのは、売却価格ではなく「最終的な手取り額」で考えることです。この記事では、不動産売却時にかかる税金以外の費用を中心に、どのような出費があるのか、どこで差が出るのかを分かりやすく解説します。

 


 

不動産売却で必要になる主な費用

 

不動産売却で発生する主な費用は、次のように整理できます。

代表的なものは、仲介手数料、売買契約書に貼付する印紙代、住宅ローンが残っている場合の抵当権抹消費用、引越し費用、残置物の処分費用などです。

さらに、土地や古家付き物件、相続した空き家の場合は、境界確定測量、建物解体、ハウスクリーニング、修繕、庭木の伐採などが必要になることもあります。

つまり、不動産売却の費用は「必ず発生する費用」と「物件の状態によって発生する費用」に分けて考えることが大切です。

例えば、マンションの売却であれば測量や解体費は基本的に不要です。一方で、一戸建てや古家付き土地の場合は、土地の境界や建物の状態によって大きな費用が発生する可能性があります。

売却前に費用の全体像を把握しておくことで、資金計画のズレを防ぐことができます。

 


 

最も大きな費用は仲介手数料

 

不動産売却で多くの方が最初に確認すべき費用が、仲介手数料です。

仲介手数料は、不動産会社に売却を依頼し、売買契約が成立した場合に支払う成功報酬です。売買価格が400万円を超える場合、上限額は一般的に次の計算式で求められます。

売買価格×3%+6万円+消費税

税込で表すと、売買価格×3.3%+6.6万円です。

例えば、3,000万円で売却した場合、仲介手数料の上限は105万6,000円となります。4,000万円であれば138万6,000円です。

ここで注意したいのは、「仲介手数料が安い会社を選べば得」とは限らないことです。

仮に仲介手数料が数十万円安くなっても、販売戦略や集客力が弱く、売却価格が100万円、200万円下がってしまえば、結果的に手取り額は少なくなります。

不動産売却では、費用を抑える視点も大切ですが、それ以上に「高く・早く・安全に売るための提案力」が重要です。

 


 

相続不動産や一戸建てで発生しやすい追加費用

 

相続した実家や長年空き家になっている一戸建てでは、通常の売却費用に加えて、追加費用が発生することがあります。

まず確認したいのが測量費です。隣地との境界が不明確な場合、買主から境界を明らかにしたうえで引き渡してほしいと求められることがあります。確定測量を行う場合、土地の広さや隣接地の数、道路との関係によって費用は変わりますが、数十万円以上かかることがあります。

次に、解体費です。古家を解体して更地で売却する場合、建物の構造、延床面積、前面道路の広さ、隣家との距離、アスベスト調査の有無などによって費用が変わります。木造住宅でも100万円を超えることは珍しくありません。

ただし、解体すれば必ず高く売れるわけではありません。買主がリフォームや建替えを前提にしている場合、建物を残したまま売却した方がよいケースもあります。

また、空き家には家具、家電、仏壇、衣類、生活用品などが残っていることも多く、残置物処分費が必要になる場合があります。荷物の量が多い場合は、数十万円規模になることもあります。

相続不動産では、「売る前に片付ける」「解体して更地にする」と決めつける前に、どの状態で売るのが最も手取り額を残せるのかを比較することが重要です。

 


 

住み替えでは引越し費用とローン関連費用にも注意

 

住み替えを伴う売却では、売却そのものの費用だけでなく、次の住まいへ移るための費用も考えておく必要があります。

代表的なのが引越し費用です。家族構成、荷物量、移動距離、時期によって金額は大きく変わります。特に3月から4月の繁忙期は費用が高くなりやすいため、早めの見積もりが欠かせません。

また、住宅ローンが残っている場合は、売却代金でローンを完済し、金融機関が設定している抵当権を抹消する必要があります。抵当権抹消には登録免許税や司法書士報酬がかかります。

さらに、金融機関によっては繰上返済手数料が必要になる場合もあります。ネット手続きと窓口手続きで手数料が異なることもあるため、売却活動を始める前に金融機関へ確認しておくと安心です。

住み替えの場合は、「売却にかかる費用」と「購入にかかる費用」が同時に発生します。売却価格だけで判断せず、住み替え後の生活資金まで含めた資金計画を立てることが大切です。

 


 

手取り額を増やすには「費用のかけ方」を見極める

 

不動産売却では、費用をすべて削ればよいわけではありません。

例えば、数万円のハウスクリーニングで室内の印象が良くなり、内覧時の反応が改善することがあります。庭木の剪定や不要物の整理によって、物件の第一印象が大きく変わることもあります。

一方で、高額なリフォームや全面的な解体は、必ずしも売却価格に上乗せできるとは限りません。売主が良かれと思って費用をかけても、買主の希望と合わなければ、かえって無駄な出費になることもあります。

重要なのは、「売るために必要な費用」と「かけても回収しにくい費用」を見極めることです。

この判断には、地域の買主ニーズ、物件の状態、周辺相場、売却方法の選択が関係します。だからこそ、不動産会社に相談する際は、査定額だけでなく、売却に必要な費用と手取り額の試算まで確認することが大切です。

 


 

まとめ

 

不動産売却では、仲介手数料、印紙代、抵当権抹消費用、引越し費用、残置物処分費、測量費、解体費など、さまざまな費用が発生します。

特に、住み替えや相続をきっかけに初めて売却する場合は、想定外の出費が出やすくなります。

大切なのは、「いくらで売れるか」だけを見るのではなく、「いくら手元に残るか」を確認することです。

同じ3,000万円の売却でも、測量が必要か、解体するか、残置物をどう処分するか、どのような販売戦略を取るかによって、最終的な手取り額は大きく変わります。

不動産売却は、価格だけでなく費用の見極めが結果を左右します。売却を検討し始めた段階で、まずは不動産会社に相談し、自分の物件ではどの費用が必要になるのかを確認しておきましょう。

専門家と一緒に手取り額から逆算して売却計画を立てることが、後悔しない不動産売却への近道です。

 

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