相続放棄した不動産はどうなる?2024年の相続登記義務化と管理責任の注意点

2026.5.22

【番外編】相続放棄した不動産はどうなる?2024年の相続登記義務化と管理責任の注意点

「実家には住む予定がない」「遠方の空き家を管理できない」「借金があるかもしれない」。親の不動産を前に、相続放棄を考える方は少なくありません。

しかし、相続放棄をすればすべての責任から完全に解放される、という理解は少し危険です。特に不動産は、建物の老朽化、草木の繁茂、近隣への迷惑など、放置による問題が起こりやすい財産です。

2023年4月施行の民法改正では、相続放棄した人の義務が「放棄時に相続財産を現に占有している場合」に整理されました。さらに2024年4月1日からは、相続登記の申請義務化も始まり、不動産相続を放置しにくい時代になっています。

この記事では、相続放棄した不動産がどう扱われるのか、管理責任はどこまで残るのか、そして最初に何を確認すべきかをわかりやすく解説します。

 


 

相続放棄とは?不動産だけを放棄することはできない

 

相続放棄とは、亡くなった人の財産や負債を一切引き継がない手続きです。家庭裁判所に申述する必要があり、原則として「自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内」に行います。

ここで大切なのは、「借金だけ放棄する」「空き家だけ放棄する」といった選択はできないという点です。

相続放棄をすると、預貯金、不動産、借金、未払い金などをまとめて引き継がない扱いになります。そのため、老朽化した実家や売却しにくい土地を避けたい場合でも、他の財産も含めて放棄することになります。

つまり、相続放棄は「不要な不動産を手放す便利な手続き」ではなく、相続人としての立場そのものを離れる手続きです。

 


 

相続放棄後の管理責任は「現に占有しているか」がポイント

 

以前は、相続放棄した人にも相続財産の管理義務が残るとされていましたが、どの範囲まで責任を負うのかが分かりにくい面がありました。

そこで2023年4月施行の改正民法では、相続放棄した人の義務が整理されました。現在は、相続放棄の時に相続財産を「現に占有している」とき、その財産を相続人または相続財産清算人へ引き渡すまで、自己の財産と同じ注意をもって保存する義務があるとされています。

たとえば、次のようなケースでは注意が必要です。

・親と同居していた家にそのまま住んでいる。
・実家の鍵を持ち、定期的に管理している。
・空き家の荷物整理や草刈りなどを継続して行っている。

一方、遠方に住んでいて長年関与していない、鍵も持っておらず実質的に管理していない、といった場合は「現に占有している」とまではいえない可能性があります。

重要なのは、「所有者ではないから何もしなくてよい」と単純に考えないことです。相続放棄後も、実際に管理・支配していた不動産については、一定の保存義務が問題になる場合があります。




相続放棄した不動産は、次の相続人へ移る

 

相続放棄をすると、その人は初めから相続人ではなかったものとみなされます。そのため、自分が放棄すれば終わりではなく、次順位の相続人に相続権が移ります。

一般的には、子が放棄すれば親、親がいなければ兄弟姉妹へと相続関係が進むことがあります。

ここで起こりやすいのが、「自分だけ放棄したつもりが、親族に負担が移っていた」というトラブルです。特に実家や空き家の場合、誰が管理するのか、固定資産税や修繕費をどうするのかで親族間の対立に発展することがあります。

相続人全員が放棄した場合、不動産がすぐに国のものになるわけではありません。必要に応じて、家庭裁判所に相続財産清算人の選任を申し立て、清算手続きの中で債権者対応や財産処分が進められます。相続人がいない場合の財産は法人とされ、利害関係人または検察官の請求により家庭裁判所が清算人を選任する仕組みです。

つまり、相続放棄は「入口」の手続きであり、不動産の最終的な行き先まで自動的に決まるわけではありません。

 


 

2024年の相続登記義務化で「放置」はさらにリスクに

 

2024年4月1日から、相続登記の申請が義務化されました。不動産を相続で取得した人は、その取得を知った日から3年以内に相続登記をする必要があります。正当な理由なく申請しない場合、10万円以下の過料が科される可能性があります。

相続放棄をした人は、原則としてその不動産を取得しないため、相続登記義務の対象とはなりません。

ただし、ここで安心しすぎてはいけません。

自分が放棄しても、次順位の相続人が不動産を取得する可能性があります。その人には相続登記義務が生じる場合があります。また、誰も管理しない空き家が残れば、近隣トラブル、倒壊リスク、行政対応などの問題が発生することもあります。

2024年の相続登記義務化は、「相続不動産を曖昧なまま放置しない」という社会的な流れを示しています。相続放棄を検討する場合でも、不動産の所在、状態、相続人の範囲を早めに確認することが重要です。

 


 

相続放棄を考えたら、まず確認すべき3つのこと

 

相続放棄を検討するときは、感情だけで判断せず、次の3点を確認しましょう。

1つ目は、財産と負債の全体像です。預貯金、不動産、借金、税金、管理費、未払い金を整理し、本当に放棄すべきかを判断します。

2つ目は、不動産の現状です。建物の老朽化、雨漏り、越境、再建築の可否、売却可能性などによって、取るべき選択肢は変わります。見た目は「負動産」でも、場所や条件によっては売却できることもあります。

3つ目は、親族間の情報共有です。自分が放棄すると、次の相続人へ影響が及ぶ可能性があります。トラブルを避けるためにも、誰が相続人になるのか、誰が手続きを進めるのかを早めに確認しておくことが大切です。

相続放棄は法律手続きですが、不動産が絡む場合は、司法書士、弁護士、税理士、不動産会社など複数の専門家の視点が必要になることがあります。

 


 

まとめ

 

相続放棄をすれば、不動産を相続しない選択はできます。しかし、「完全に何もしなくてよい」とは限りません。

2023年4月施行の民法改正により、相続放棄後の保存義務は「放棄時に現に占有している財産」に整理されました。これは、関与していない相続人に過度な負担を負わせないための見直しです。

一方で、2024年4月1日から相続登記が義務化され、不動産相続を放置しにくい制度環境になりました。

大切なのは、必要以上に怖がることではなく、早めに事実を整理することです。

「誰が相続人か」
「不動産に価値やリスクはあるか」
「自分は現に占有している状態なのか」
「放棄後に誰へ影響が及ぶのか」

この4点を確認するだけでも、不安は大きく減らせます。

相続放棄は、逃げるための手続きではなく、将来の負担を冷静に見極めるための選択肢です。不動産が絡む相続では、早めの確認と専門家への相談が、最も確実なリスク回避につながります。

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